メールによる連絡について

2012年10月3日午前7時12分に,下記記載の通りfから始まるドコモのメールアドレスで相続に関してご連絡いただきました方へ。
当事務所では一切,メールでの相談をお断りしております。
電話受付時間内に面談の予約をお待ちしております。
頂いたメールに返信しましたが,パソコンからのメールを受信設定していただいていないようです。
エラーで戻ってきてしまいましたので,WEB上にてご案内申し上げます。

【追記】 午後3時28分に同内容のメールを再送いただきましたが,こちらからの連絡手段はありません。電話いただけることをお待ちしております。

メールアドレス fum●●●.7●6-j●●●na@docomo.ne.jp
(個人情報保護の為,メールアドレスの一部を●で表記いたします)

法律相談Q&A 金銭消費貸借契約書・金銭トラブル・内容証明郵便・敷金トラブル・消滅時効等

金銭消費貸借契約書

1.友達に頼まれてお金を50万円貸すことになりました。契約書を作っておきたいのですが必ず定めておかなければならないものはなんですか?
→お金の貸し借りを金銭消費貸借契約といいます。金銭消費貸借契約をする場合、必ず定めておかなければならない事項があります。
・返済の約束
・お金を実際に渡すこと
なお、お金を渡したときに初めて金銭消費貸借が成立します。お金を貸す約束だけでは金銭消費貸借契約にはなりません。

2.他に必ず記載しておかなければならない事項はなんですか?
→以下の通りです。
・契約の日付
・貸した金額
・貸主の住所氏名
・借主の住所氏名

3.必ずとは言わなくても、定めておいたほうがいい事項はなんですか?
→以下の通りです。
・返済する日付
・返済の方法(一括払いか分割払いか及び、振込か、実際に手渡しか)
・分割払いの場合、毎月何日に支払うか
・利息
・遅延損害金
・連帯保証人

4.行政書士に契約書の作成を依頼する場合はいくら掛かりますか?
→通常の金銭消費貸借契約であれば、契約書に記載される金額の5%(最低3万円)(税別)です。

5.契約書を作りました。実際にお金を渡す際、どのような点に注意したらいいのですか?
→お金を渡した場合、必ず領収証をもらって下さい。もらえない場合には、銀行振込などで、できれはATMではなく窓口で相手の口座名が入った振込伝票控えを取っておいて下さい。

6.契約書を作っておくメリットはなんですか?
→もし、後日返してもらえなかったときに裁判を起こす場合、有力な証拠になります。裁判では、お金を実際に渡したこと、返してもらう約束があること、この2点が証明出来なければ敗訴しますが、契約書と領収証があれば証明できます。

7.契約書を作っても、返してももらえない場合に裁判を起こすのが面倒です。
→裁判を起こし、勝訴すれば、その判決を使って、相手の財産に強制執行を書けることが出来ます。強制執行とは、裁判所が相手の財産を差し押さえて、競売に掛け、代金から支払ってもらう制度です。強制執行は、判決の他、特殊な契約書でもできます。

8.特殊な契約書とはどのようなものですか?
→公証役場という役場で、「執行証書」という様式の公正証書による契約書にすれば、裁判を起こさなくても直ちに強制執行を掛けることができます。

9.「執行証書」を作るにはどうしたらいいですか?
→「執行証書」は公証人に作成してもらう、いわゆる公正証書の一つで、直ちに強制執行を掛けることができるものをいいます。作成手順は以下の通りです。
・債権者と債務者両方が、公証役場に行きます。
・公証役場はどこでも結構です。こちらで調べることができます。 
・両方が運転免許証と認印、もしくは印鑑証明書と実印が必要です。
 http://www.koshonin.gr.jp/index2.html
・契約書の原案を公証人に見せて、執行証書を作ってもらいます。
・債務者は、「いざと言うときは直ちに強制執行を受けても構いません」と宣言し、これが執行証書に記載されます。これを執行受諾文言と言います。
・手数料は、債権額50万円の場合、100万円以下の公正証書作成代として5,000円です。

金銭トラブル


10.友人に50万円を貸したのですが、返してもらえません。何度も催促しているのですが、埒が明きません。どうしたらいいのですか?なお、お金の貸し借りに関して、契約書は作成しておらず、友人から領収証ももらっていません。
→催促しているのに埒が明かないのであれば、単純に返す気がないか、あなたから催促されている間は返さなくても大丈夫だろうと侮っている可能性があります。
司法書士から、内容証明郵便による請求をすることで、返さなくてはならないという気にさせる可能性があります。

11.内容証明郵便を出しましたが、逆に「お金など借りていない。」と開き直っています。どうしたらいいですか?
→もはや交渉では効果がないので、どうしても返してもらいたいのであれば訴訟を起こすしかないでしょう。今回の例では、少額訴訟手続が使えます。

12.訴えたいのですが、契約書がないので、証拠がありません。あきらめるしかないのですか?
→まず、お金の貸し借り(金銭消費貸借契約といいます)について、証明しなければならないことは二つあります。一つは、お金を実際に相手に渡したことです。金銭消費貸借契約はお金を実際に渡したときに成立するので、必ず証明しなければなりません。もう一つは、お金を返してもらう約束です。これが証明できなければ「もらった」と言われたときに反論できません。
お金を渡したことを直接証明することはできませんが、自分の銀行口座から50万円もの残高が減っていれば、その通帳を見せることで、50万円渡したことを間接的に証明できます。
また、返してもらう約束ですが、もし自分の収入や資産状況から、友人に50万円もあげてしまうほどのゆとりはあるわけではないから、この50万円はあげたのではなく貸したのだ、という主張もできます。

契約書はもちろん大切ですが、契約書が無い場合でもあきらめないで司法書士に相談することで解決するかもしれません。


敷金トラブル


13.入居時に、家賃9万円、敷金3ヶ月分で27万円を差し入れ入居しました。2年経って賃貸借契約の期間が満了したので退去したのですが、敷金を返してもらえません。請求したところ、「部屋をクリーニングして、壁紙をかえたら29万円かかった。」と言われ、逆に2万円請求されました。払わなければならないのですか?なお、私はタバコを吸わないし、部屋はなるべく綺麗につかったつもりです。
→敷金は、入居者が退去したあとに、部屋をもとの状態に戻すために使い残ったら返還しなければなりません。元の状態、と言っても、普通に済んでいる分には部屋は摩耗します。この分は賃料に含まれるため、特別に汚したりしたという事情がなければ、敷金から差し引くことはできません。まして、壁紙を貼り替えるのは部屋を綺麗に見せて次の借主を探すための改良ですので、これは当然に大家が負担すべきものです。27万円全額の返還を請求できます。


消滅時効

14.4年ほど前に事業をしていたときに、払い忘れていた売掛金100万円の請求をされました。払わなければならないのですか?
→売掛金は、2年で時効により消滅してしまいます。時効を主張すれば払わなくていいです。

15.時効とは何ですか?殺人を犯したとき15年逃げれば無罪になる、とは聞いたことがありますが…。
→殺人の場合、犯人を逮捕して罰することが出来る期間が15年です。刑事事件だけではなく、民事でも時効はあります。一定期間が経った場合、権利が消滅したり発生したりすることが時効です。理由として、一定期間もの間同じ状態であれば、その状態に合わせます。だから、売掛金の場合、2年間一度も請求されなかった場合、その売掛金が行使されない状態に合わせ、売掛金が時効により消滅してしまいます。

16.では、売掛金の場合、2年が経ったら自動的に時効により消滅するのですか?
→時効は、相手に直接、時効の旨を主張しなければ効果が発生しません。主張する場合は、口で言っても、後で証拠に残らないので、内容証明郵便により主張することがのぞましいでしょう。

17.まだ内容証明を送っていないのですが、相手から、「時効なのは分かっているが、100円でもいいから払ってくれ」と言われました。しつこくつきまとわれるのは嫌なので、100円くらいなら払ってしまおうと思うのですが?
→絶対に払わないで下さい。時効が完成しても、時効によって得られる利益を放棄することができます。そして、債権を一部でも弁済することは、この放棄にあたります。100円払ってしまったら、時効が完成したことが無駄になり、残りの99万9,900円も支払わなければならなくなります。

少額訴訟Q&A 少額訴訟手続(損害賠償・敷金返還・貸金返還等)

1.少額訴訟とはなんですか?
→訴訟と言えば、時間もお金もかかる、というイメージがあるかもしれませんが、この少額訴訟制度は、原則として、裁判は1回だけで、判決まで出る、という非常にスピーディな裁判です。

2.少額訴訟ができるのはどのような場合ですか?
→原則として、お金に関する請求で、金額が60万円までのものです。多く利用されている例として、交通事故による損害賠償請求、敷金返還請求、あとは知り合い同士のお金の貸し借りなどです。

3.少額訴訟ができないのはどのような場合ですか?
→金額が60万円を超えている場合、お金に関する請求でない場合です。例えば、建物明渡請求や物の引渡請求などです。その他、少額訴訟の要件を満たしていても、あまりにも事件が複雑な場合は少額訴訟ではなじみません。

4.少額訴訟と普通の訴訟では違いがありますか?
→主に、下記4点の通りです。
・裁判の際に使える証拠が限られてきます。原則として紙による書類と当日に来てもらえる証人だけになります。
・使える証拠が限られているため、訴えられた人(以下被告といいます)が不利になることがあるので、被告には少額訴訟ではなく通常の裁判手続にして欲しい、と請求する権利があります。
・反訴(被告が逆に訴え返すこと)が出来ません。
・判決に対して不服があっても、控訴(一つ上の裁判所に裁判のやり直しを請求すること)が出来ません。異議申し立てをすることで、もう一度通常の裁判をやり直すことは出来ます。しかし、この結果に対しては一切不服申し立てができません。

5.実際に少額訴訟を起こしたいのですが、どうしたらいいのですか?
→管轄の簡易裁判所に行き、訴状のひな形をもらって記入して下さい。なお、管轄の裁判所は、主に自分の自宅の住所に近い簡易裁判所となります。念のため、あらかじめ裁判所に電話して管轄があるかどうかを確認して下さい。

6.自分で訴状を書くことができるのですか?
→実際にもらえるひな形通り書いていけば、問題ないです。不明な点がある場合は、裁判所の窓口で尋ねて下さい。なお、ひな形は、「金銭請求」「敷金請求」「交通事故」などのように、内容ごとに別れています。

7.訴状を書くことが出来ました。その後はどうしたらいいのですか?
→手数料の印紙と切手を用意して、簡易裁判所の窓口に提出して下さい。印紙代は100,000円ごとに1,000円です(例:56万円の請求→60万円までとして、6,000円)。切手代は、5,000円〜10,000円程度です。裁判所によっても異なります。簡易裁判所の窓口で確認して下さい。

8.訴状を提出しました。その後はどうしたらいいですか?
→訴状が、被告に対して送達されます。被告は訴状の内容を見て、反論があれば、答弁書という書類を書いて裁判所に提出し、これが訴えた人(原告といいます)に送られてきます。

9.答弁書が送られてきました。中身を見たところ、自分の主張とは大きく食い違っているのですが?
→主張が食い違っている場合、自分が正しいことを証明するために、証拠が必要です。例えば、お金を貸したけど返してもらえないので訴えた場合、答弁書に「借りた覚えはない」と書いてあった場合は、お金を貸したことを証明しなければなりません。この場合の証拠としては、借用証書と、被告が発行した領収証などです。

10.証拠を用意しました。その後はどうすればいいのですか?
→あとは、実際に法廷で争うことになります。証拠を持って、定められた期日に必ず裁判所に行って下さい。もし行かない場合は、問答無用で敗訴する危険(これをいわゆる欠席裁判と言います)があります。

11.少額訴訟の結果はどのような場合が多いのですか?
→少額訴訟もほとんどの場合が和解で終わることが多いです。和解がまとまらなかった場合は判決が出ることになります。なお、判決は原則としてその場で言い渡されます。

12.少額訴訟を司法書士に依頼することは出来ますか?
→少額訴訟制度は法律知識がない一般人でも利用できるような簡単な手続ですが、それでもやはり専門家にお願いしたい、という場合は依頼することができます。しかし、司法書士が受任した場合も、証人として一緒に法廷に来てもらうことになります。

13.司法書士に依頼した場合の費用を教えて下さい。
→実費については案内済みです。他は以下の通りです。
・着手金 5万円(税別)
・成功報酬 主張が認められた金額の15%(税別)
・日当 1回につき15,000円(税別)+交通費実費

安い、早い、簡単な裁判とは〜少額訴訟の基礎知識〜

裁判とは、カネがかかる、時間がかかる、面倒であるという印象が強いかもしれません。したがって、日常の中の些細なトラブルでも泣き寝入りしてしまうケースが多いでしょう。

そこで、少額訴訟手続というものができました。それこそ、「安い、早い、簡単」な手続です。私たちのような法律専門家でなくても、簡易裁判所に出向いて、備え付けの訴状のひな形に必要事項を記入の上、不明な点を職印に聴くことで、自分で手続ができます。

では、少額訴訟手続について、簡単に説明いたします。

1.60万円までの、金銭の支払を目的とする訴訟であること

実際に少額訴訟手続が取られる事件は、多い順に、
・交通事故による損害賠償請求
・敷金返還請求
・売買代金請求
・貸金返還請求
・賃料請求
・請負代金請求
・賃金請求
・交通事故以外の原因による損害賠償請求
などがあります。

これらの内容であれば、少額訴訟手続を取ることができます。

逆に、少額訴訟手続が取れない事件についていくつか挙げておきます。
・建物明渡請求
 これは、金銭の支払を目的とした請求ではありません。
・離婚訴訟
 これも、金銭の支払を目的とした請求ではありませんし、簡易裁判所で扱う事件でもありません。
・登記手続請求
 これも、金銭の支払を目的とした請求ではありません。

2.原則として一回の審理であること

法廷での手続が1回で終わります。そして、その場で判決が言い渡されます。従来の裁判であれば、何度も口頭弁論を経た上で、判決言渡期日などもあり、長期にわたる裁判も珍しくありません。

長引けば長引くほど、手間や精神的な負担、費用がかかりますが、少額訴訟手続は、訴状を提出したあと、原則として1回で決着がつき、その場で判決が言い渡されます。

3.手続が簡易であること

訴訟を複雑にしないように、反訴や控訴は禁止されています。また、裁判の際の証拠も、即時に調べられるようなもの、具体的には、書類による証拠と、当日同行する証人などに限定されます。また、裁判当日までに、全ての証拠を提出する必要があります。

また、事前に少額訴訟手続についての案内がされた上、裁判当日も、裁判官による手続の説明がなされます。

このように、複雑な手続を一切排除して、すぐに結論をだす、そのような裁判のため、あまりにも複雑な事実関係がある場合には、金銭の支払を目的とする請求であっても、少額訴訟手続になじまない場合があります。

また、反訴や控訴が禁止されるため、被告(訴えられる側)には、少額訴訟手続を拒否して、通常の裁判を受ける権利があります。

なお、少額訴訟手続は一般市民の為の手続であるので、業者に利用されないために、年10回までの利用制限があります。

訴状などの書類は、簡易裁判所の窓口でもらうことができます。

少額訴訟訴状
少額訴訟訴状.jpg

当事者の表示
当事者の表示.jpg

貸金返還請求訴訟の場合の請求の趣旨
貸金返還請求訴訟の場合の請求の趣旨.jpg

3.費用について

手続に掛かる費用ですが、訴状に貼る印紙としては、訴える金額を基準に、
・10万円までは1,000円
・20万円までは2,000円
・30万円までは3,000円
・40万円までは4,000円
・50万円までは5,000円
・60万円までは6,000円
です。

他に、切手代がかかるます。これは原告(訴える人)や被告(訴えられる人)の人数や、管轄裁判所によっても違うため、いくらとははっきりいえませんが、大体10,000円以内です。

あと、他に掛かる費用としましては、交通費や、証人への日当や交通費、電話などの通信費などがかかります。


4.少額訴訟手続の流れ

事前準備段階

・訴状を提出します。
  ↓
・訴状を審査します。
その後、訴訟進行に関して、打ち合わせをします。
  ↓
・口頭弁論期日(裁判当日)の日時を指定します。
  ↓
・訴状や、期日呼出状などが送達されます。

口頭弁論期日

・事件を読み上げます
  ↓
・裁判官による手続の説明があります。
この後、被告が希望した場合、通常の裁判へ切り替わることがあります。
  ↓
・当事者による弁論や証拠調べがあります
  ↓
・場合によっては和解が勧められます。→和解が成立すれば、訴訟は終結します。
  ↓
・和解が成立しなかったり、和解が勧められない場合には、ここで弁論が終結します
  ↓
・判決が言い渡されます。

5.少額訴訟の判決後の流れ

少額訴訟手続は、控訴が禁止されています。したがって、少額訴訟の判決に不服がある場合、「異議申立」をすることになります。

異議が申し立てられると、同じ簡易裁判所で、もう一度通常の裁判手続によって裁判がされます。この手続は少額訴訟手続とは違いますので、証拠の制限や、1回で口頭弁論を終わらせなければならない、という制限は無くなります。

この裁判の結果、和解によらず、判決が言い渡された場合、控訴が禁止されているので、いかなる判決であろうと、それで裁判は終結します。

まとめますと、少額訴訟手続による判決に不服がある場合には、控訴はできませんが異議による裁判ができます。異議による裁判に対する判決には一切の不服申立ができません。

6.和解の重要性

和解の意味は、「民事上の紛争で、当事者が互いに譲歩して争いをやめること。」とあります。したがって、「100%正義はこちらにある!」と意気込んでいる場合には、和解=譲歩というイメージから、和解なんてとんでもない、と思われるかも知れません。

そんな方にこそ、和解の重要性を理解してほしいのです。

仮に、25万円貸したけど返してもらえないため、貸金返還請求訴訟を少額訴訟手続で行ったとします。証拠も明らかで、ほぼ勝訴が見込めます。この場合の和解は極めて重要です。

貸金返還請求訴訟の場合、目的は、お金を返してもらうことです。つまり、勝訴判決をもらったとしても、それでも返してもらえない場合は、判決書はただの紙切れに過ぎません。

目的を達成するためには、強制執行を掛けることになります。強制執行を掛けるためには、さらなる費用と手間がかかります。

和解、とは、両者が合意しないと成立しません。つまり、合意した内容に関しては、守るという意思があるということです。

上記の例で言えば、25万支払え、という判決をもらうよりも、和解に持ち込んで、任意に支払ってもらうような合意をしたほうが有利な場合があります。

判決は、法律に基づく結論しか出せません。したがって、一定の場合は少額訴訟手続の特例で認められる場合がありますが、分割払いの合意をする、ということも考えられます。

また、貸金返還請求訴訟の場合は、当事者はあくまでも貸した原告と借りた被告との間でしかありませんが、場合によっては、第三者を巻き込むことができます。

例えば、お金のない被告よりも、お金のある被告の親を和解に持ち込んで、親から払ってもらう、という和解も成立することができます。仮に判決の場合は、被告の親に対する請求権は法律上存在しないので、親から払ってもらう、ということはあり得ません。

また、裁判の過程での和解ですので、和解して分割払いの合意をしたにもかかわらず、相手が支払わない場合は、判決同様、強制執行を掛けることもできます。

和解と聞くと、譲歩というイメージがあるかもしれませんが、100%こちらの言い分どおりの和解もありえます。たとえば、25万の請求において、譲歩する場合、金額を減額する場合に限るわけではなく、支払額は25万円のままであり、支払期限を延ばしたり、分割払いの合意をしたりする、ということが考えられます。

このように、和解は最終的な権利の実現(ここでの例では、お金を実際に支払ってもらうこと)の為にの手段としては、極めて重要かつ有効ですので、少額訴訟手続の際は、和解も視野に入れておくことをお勧めいたします。

しかし、判決より和解のほうがいい、とは必ずしも言えません。単なるお金の問題ならともかく、感情の問題に発展している場合です。実際に払ってもらうよりも、裁判官に、勝訴判決を出してもらう、つまり、裁判官に自分の言い分が正しい、と認めてもらう方が重要な場合もあります。

この場合は、裁判官から和解の奨励があったとしても、自分の気持ちをきちんと伝えることが重要となります。

7.当事務所への依頼


上述のとおり、少額訴訟手続は一般市民が自分でできる手続ですので、必ずしも法律専門家に依頼しなくても済みます。

しかし、何度か裁判所へ出向く手間や、健康上、精神的な負担などにより法律専門家に依頼する場合もあります。

当事務所へ少額訴訟手続を依頼頂ける場合の費用は、
訴額30万円までの場合、着手金4万円+成功報酬15%(+消費税)
訴額60万円までの場合、着手金5万円+成功報酬20%(+消費税)

を目安にご検討ください。

少額訴訟手続のご依頼は、法律相談の依頼からお願いします。

友人にお金を貸したけど返してもらえない場合は?〜金銭消費貸借及び借用証書の基礎知識〜

Q.友人に25万円貸しました。返して欲しい、と伝えたけど返してもらえず、内容証明郵便を送っても効果がありません。どうしたらようのでしょうか?契約書もないのですが、諦めなければならないのですか?


A.お金の貸し借りのことを、法律では金銭消費貸借契約といいます。今回のケースでは、内容証明郵便を送っても効果が無かったので、直接的な法的手段、少額訴訟手続をとることが適切であると思われます。

1.証拠について

少額訴訟手続は、簡易手続とはいえ、れっきとした裁判です。勝つためには証拠が必要です。では、どのようなものが証拠になるのでしょうか?

金銭消費貸借契約における、貸主が証明しなければならない事実は次の通りです。

・お金を相手に渡したこと
金銭消費貸借契約が成立するためには、お金の貸し借りをする合意だけでは足りず、直接相手方にお金を渡した事実を証明する必要があります。

証明する方法としては、借用証書があればいいのですが、無かった場合、相手からの領収書や、銀行振込をした際の振込伝票などが、相手にお金を渡したことの証拠になります。

・返還の約束があること

当たり前ですが、貸した以上、返してもらう、という約束があって、はじめて金銭消費貸借契約になります。つまり、上記のとおり、相手にお金を渡したことを証明できても、お金を返すという約束が無ければ、裁判の際に、相手から「あれは借りたのではなくもらったのだ」という反論を受けたら、再反論出来ないことになります。

この返還の約束を証明する方法は、借用証書があればいいのですが、なかったら、もし相手が「返す」とか、「ちょっと待ってくれ」という発言をした場合、それを証言してくれる証人が必要でしょう。

2.相手からの予想される反論

上記二つを証明できれば、裁判には勝つことができます。しかし、証明できても、相手からの反論が認められると裁判には負けてしまいます。予想される反論をいくつか挙げておきます。

・お金を受け取っていないという反論
この場合、相手にお金を支払ったことを証明することになります。

・お金は受け取ったけど、金銭消費貸借契約ではなく、もらった(贈与)ものだ、という反論
この場合、返還の約束があったことを証明することになります。

・お金は借りたけど、すでに弁済したという反論
この場合、相手方が、支払ったことの証明をすることになります。

・お金は借りたけど、消滅時効が成立しているという反論
この場合、相手方が、消滅時効成立要件を証明することになります。

・お金は借りたけど、詐欺や強迫によるものだという反論
この場合、相手方が、詐欺や強迫の成立要件を証明することになります。

3.今回のようなトラブルをなくすために

今回は、友人からの頼みということで、無碍に断ることが出来ずに、うやむやのままに、貸してしまったことが、トラブルの一つの原因です。お金を貸す側と借りる側では、圧倒できに貸す側が強いのが一般です。

友人とはいえ、「親しき仲にも礼儀あり」です。せめて借用証書の一つも作っておくのが望ましいでしょう。もしくは、ただし書に「借入金として」という記載のある領収証を発行してもらうことが望ましいでしょう。

4.借用証書の基礎知識

借用証書は、金銭消費貸借契約があったことを証明するためのものです。したがって、最低限、
・貸主
・借主
・債権額
・お金を受け取ったという旨
・返還の約束
これだけ記載されていればいいでしょう。

ごく簡単ですが、借用証書の記載例を挙げておきます。


          金銭借用証書

   〇 〇 〇 〇 殿

借用金 金〇〇〇〇円也
 
 上記の金額を本日たしかに借用いたしました。
 後日のため本証書を差入れます。
 
   平成〇〇年〇〇月〇〇日
                     借主 住所
                        〇 〇 〇 〇     印

そのほかの合意事項としては、
・返済期限
・返済方法
・利息
・損害金
・担保
・保証人
などがあります。

5.印紙税

契約書には、印紙税の規定に基づいて収入印紙を貼らなければなりません。25万円の借用証書であれば、400円の収入印紙を貼り、消印をしなければなりません。

敷金は取り返せ!〜悪徳大家からの敷金返還対処法その1〜

東京などをはじめとした大都市で、非常に増えているトラブルが、借家を退去したのに、差し入れた敷金を大家が返還しない、というものです。少額訴訟手続が取られる事件の中では、交通事故による損害賠償請求に次いで多い事件です。

想定される事例

賃借人Xは、賃貸人Yから、次の内容でマンションの一室を賃借した。
・賃貸期間 平成15年2月から2年間
・賃  料 月額8万円、結末までに翌月分を支払う
・敷  金 賃料の3ヶ月分24万円
・礼  金 賃料の1ヶ月分8万円
Xは、期間満了に伴い、平成17年1月31日に、マンションを退去した。
後日、Yから敷金返還の通知を受けたが、原状回復費用として21万円かかったとして、これを控除した額3万円を返還する、というものだった。

1.敷金とは?

敷金とは、不動産、特に家屋の賃貸借に際して、賃料などの債務の担保にする目的で、賃借人が賃貸人に預けておく保証金のことを言います。具体的には、家賃が滞納になった場合や、賃借人が退去したあと、賃借人が乱暴に部屋を扱ったせいで、多めに掛かってしまった原状回復(部屋を、賃貸借以前の状態に戻すこと)費用などの担保となります。

敷金の返還を請求できるのは、賃借人が部屋を明け渡した時以降です。

2.敷金返還トラブルの本質

賃貸借の期間中、特に家賃滞納が無い場合には、賃借人が部屋を退去したあと、原状回復をして、その費用を控除した金額を賃借人に返還することになります。しかし、トラブルになるのは、この原状回復の範囲です。

そもそも、家屋は人が住む以上は当然劣化します。この劣化する分に関しては、毎月家賃という形で大家に支払っている以上、なぜ敷金から控除されなければならないのか、ということです。

また、壁紙を貼り替えるなどをして、これを原状回復費用として請求する大家がいますが、普通に家屋を使用する範囲では、壁紙の張り替えは不要であり、それでも壁紙を貼り替えるということは、物件を必要以上に綺麗に見せることで、新たな賃借人を探しやすくするためでしょう。それは、大家の営業費用であり、それを旧賃借人が敷金から控除される、という形で負担するのはおかしな話です。

3.敷金返還の請求方法

敷金の返還期限は、退去した翌日となります。したがって、退去した翌日以降、敷金が支払われない場合は、催促することになります。催促は、電話などでも応じない場合は内容証明郵便などを送達し、それでもだめなら、少額訴訟手続などの法的手段を執ることになるでしょう。

通常の居住物件であれば、敷金の額は60万円を超えることは多くないため、大抵の場合は少額訴訟手続を取ることができます。賃貸人の住所か、もしくは物件の最寄りの簡易裁判所で、敷金返還請求専用の訴状のひな形がありますので、不明な点を職員に聞きながら記載してください。

4.少額訴訟手続による敷金返還請求

少額訴訟手続ついて詳しくは、他のページをご覧下さい。ここでは、敷金返還請求をするにあたって証明すべき事実を上記事例にしたがって挙げておきます。
・賃借人が賃貸人から本件建物を賃借したこと
 XとYとの間で交わされた賃貸借契約書があれば証明できます。
・賃借人が賃貸人に対し、契約の際、敷金をさしいれたこと
 Y発行の敷金預かり証や、銀行振込の際の振込伝票などがあれば証明できます。
・賃貸借契約が終了し、賃借人が、本件建物明け渡して退去したこと
 Y発行の明渡確認書や、引っ越しの見積・請求書、または立会人がいる場合は、その人の証言などで証明できます。
・賃貸借契約開始から明渡までの期間、賃料及び賃料相当損害金を支払ったこと
 Y発行の賃料の領収証や、振込依頼書などがあれば証明できます。

以上を証明することができれば、敷金返還が認められることになります。

5.大家の反論

上記内容について、大家の反論がない場合は、大家は原状回復費用を理由として支払を拒むことになります。この主張は具体的には次のとおりです。
・明渡、退去した時点において、この部屋に修繕や交換が必要となるくらいの汚損や損耗があること
・この汚損や損耗は賃借人の入居期間中に発生したこと
・この汚損や損耗の程度は、賃借人が普通に使っていることで発生する程度を超えるものであること
・仮に普通につかっていることで発生する程度を超えなかったとしても、賃借人が負担するという特約があること
・この汚損や損耗した部分の修繕や交換のために費用を負担したこと

以上の反論が認められると、原状回復費用の控除が認められることになります。

内容証明郵便Q&A

1.内容証明郵便とは?

内容証明郵便とは、いつ(確定日付)誰が誰に、どのような内容の手紙を送ったかを郵便局が証明する郵便物です。とはいえ、ただの手紙です。内容証明郵便そのものに特別な法的効果があるわけではありません。後から文面を証明することができるので、裁判になった際に証拠として有力なツールの一つである、ということです。

もちろん、通知をすることで法的効果が発生することがありますが、これは内容証明郵便だから発生するものではありません(例:債務不履行の解除通知等)。

2.どのような場合に出すもの?

後で、送った、送ってないと水掛け論にならないように、確実に送ったことを証明しておきたい場合に利用します。


・クーリングオフの通知
クーリングオフ期間内に発送したことを証明できるので、クーリングオフの相手方が、「通知を受け取っていない」という反論を封じることが出来ます。

3.誰でも内容証明郵便を送ることはできますか?

誰でも送ることはできます。ただし、うかつに出すと、相手の証拠にもなりますので、かえって不利になることがあります。内容証明郵便を受け取ったときなど、返信に内容証明郵便をご自分で出す前に、一度専門家に確認することをお勧めいたします。

4.専門家に依頼するメリットは?


100万円を貸したが返してもらえない。いくら催促しても、「もうちょっと待って」と繰り返すばかりである。

この事例において、貸し主が内容証明郵便を送る場合と、代理人司法書士名義で、「法的手段に応じる用意がある」という文言の上、物々しい職印を押印の上、内容証明郵便を送るのでは、どちらが返してくれそうだと思いますか?

ただの手紙ですが、専門家が出すことによって、心理的圧迫を掛け、精神的優位を得ることができるかもしれない、という効果があります。

なお、当事務所では、
行政書士業務としての内容証明郵便作成は21,000円、認定司法書士による簡裁代理権に基づく代理人名義での内容証明郵便作成は、31,500円で承ります。

架空請求対策

原則 全て無視して下さい。

理由に身に覚えのないもの全てが架空請求です(理由に身に覚えがあるものは、架空ではありません)。
手紙、Eメール、電話など、一切無視して下さい。

また、よくメールなどに、「IPアドレスから住所を特定したので、自宅まで取り立てにいく」というような脅し文句がありますが、IPアドレスでは、せいぜい、○○県くらいまでしか特定することができず、自宅の住所を特定することは事実上困難です。

手紙が届いた時点で、住所ははっきりしているので、取り立てがくるかもしれない、と思うかもしれませんが、人件費その他の都合(たかが数万で、犯罪の危険を冒してまで取り立てに行くかどうか)で事実上、来ることはほどんど考えられません。

身に覚えがある、という点でよく勘違いしてしまうのが、ワンクリック詐欺です。風俗業者などから、毎日うんざりするほどのスパムメール(迷惑メール)が届きますが、うっかりクリックしてしまい、インターネット上で、「入会金60,000円を請求します」などといったような画面が出たりします。

これは、うっかりクリックしてしまった以上、身に覚えがあるかもしれませんが、すぐに画面を閉じて、そのまま忘れてしまってかまいません。その後、しつこく請求がくる場合もありますが、一切無視してしまってかまいません。

どうしても我慢できないようであれば、専門家に依頼するか、メールアドレスを変えるなどで対処することができます。

法律事務所や、司法書士事務所を騙った架空請求の場合には、名宛人が、本当に弁護士や司法書士かどうかを確認して下さい。日本弁護士連合会や、日本司法書士会連合会の各サイトで検索することができます。


例外 特別送達を受け取った場合のみ、司法書士など法律専門家などにご相談下さい。

少額訴訟制度、支払督促制度など、裁判所を通した正規の手段で架空請求をしてくる場合があります。

そもそも、裁判とは、正しい方が勝訴する制度ではなく、正しい、と裁判官に認めさせた方が勝訴する制度です。したがって、請求の中身が架空であろうと、きちんと法律手続に沿った手段をとれば、認められてしまうことになります。

したがって、少額訴訟制度や支払督促制度を利用した、特別送達と呼ばれる郵便物を受け取った場合、至急法律専門家にご相談下さい。

支払督促制度は、2週間で強制執行力をもってしまいますので、市町村その他の消費者センターや行政書士ではなく、司法書士か弁護士に相談して、即対処してもらうことが望ましいでしょう(行政書士では、このような場合に対処する権限をもっておりません)。

無視をしてしまうと、欠席裁判となり、一方的に相手の主張が認められてしまいます。そうなりますと、判決の効力で強制執行(差押え)すら出来ることになります。

架空請求→無視、という認識が浸透してきたことを逆手にとった卑劣なやり方です。これは無視するのではなく、否が応でも戦わなくてはなりません。