少額訴訟Q&A 少額訴訟手続(損害賠償・敷金返還・貸金返還等)

1.少額訴訟とはなんですか?
→訴訟と言えば、時間もお金もかかる、というイメージがあるかもしれませんが、この少額訴訟制度は、原則として、裁判は1回だけで、判決まで出る、という非常にスピーディな裁判です。

2.少額訴訟ができるのはどのような場合ですか?
→原則として、お金に関する請求で、金額が60万円までのものです。多く利用されている例として、交通事故による損害賠償請求、敷金返還請求、あとは知り合い同士のお金の貸し借りなどです。

3.少額訴訟ができないのはどのような場合ですか?
→金額が60万円を超えている場合、お金に関する請求でない場合です。例えば、建物明渡請求や物の引渡請求などです。その他、少額訴訟の要件を満たしていても、あまりにも事件が複雑な場合は少額訴訟ではなじみません。

4.少額訴訟と普通の訴訟では違いがありますか?
→主に、下記4点の通りです。
・裁判の際に使える証拠が限られてきます。原則として紙による書類と当日に来てもらえる証人だけになります。
・使える証拠が限られているため、訴えられた人(以下被告といいます)が不利になることがあるので、被告には少額訴訟ではなく通常の裁判手続にして欲しい、と請求する権利があります。
・反訴(被告が逆に訴え返すこと)が出来ません。
・判決に対して不服があっても、控訴(一つ上の裁判所に裁判のやり直しを請求すること)が出来ません。異議申し立てをすることで、もう一度通常の裁判をやり直すことは出来ます。しかし、この結果に対しては一切不服申し立てができません。

5.実際に少額訴訟を起こしたいのですが、どうしたらいいのですか?
→管轄の簡易裁判所に行き、訴状のひな形をもらって記入して下さい。なお、管轄の裁判所は、主に自分の自宅の住所に近い簡易裁判所となります。念のため、あらかじめ裁判所に電話して管轄があるかどうかを確認して下さい。

6.自分で訴状を書くことができるのですか?
→実際にもらえるひな形通り書いていけば、問題ないです。不明な点がある場合は、裁判所の窓口で尋ねて下さい。なお、ひな形は、「金銭請求」「敷金請求」「交通事故」などのように、内容ごとに別れています。

7.訴状を書くことが出来ました。その後はどうしたらいいのですか?
→手数料の印紙と切手を用意して、簡易裁判所の窓口に提出して下さい。印紙代は100,000円ごとに1,000円です(例:56万円の請求→60万円までとして、6,000円)。切手代は、5,000円〜10,000円程度です。裁判所によっても異なります。簡易裁判所の窓口で確認して下さい。

8.訴状を提出しました。その後はどうしたらいいですか?
→訴状が、被告に対して送達されます。被告は訴状の内容を見て、反論があれば、答弁書という書類を書いて裁判所に提出し、これが訴えた人(原告といいます)に送られてきます。

9.答弁書が送られてきました。中身を見たところ、自分の主張とは大きく食い違っているのですが?
→主張が食い違っている場合、自分が正しいことを証明するために、証拠が必要です。例えば、お金を貸したけど返してもらえないので訴えた場合、答弁書に「借りた覚えはない」と書いてあった場合は、お金を貸したことを証明しなければなりません。この場合の証拠としては、借用証書と、被告が発行した領収証などです。

10.証拠を用意しました。その後はどうすればいいのですか?
→あとは、実際に法廷で争うことになります。証拠を持って、定められた期日に必ず裁判所に行って下さい。もし行かない場合は、問答無用で敗訴する危険(これをいわゆる欠席裁判と言います)があります。

11.少額訴訟の結果はどのような場合が多いのですか?
→少額訴訟もほとんどの場合が和解で終わることが多いです。和解がまとまらなかった場合は判決が出ることになります。なお、判決は原則としてその場で言い渡されます。

12.少額訴訟を司法書士に依頼することは出来ますか?
→少額訴訟制度は法律知識がない一般人でも利用できるような簡単な手続ですが、それでもやはり専門家にお願いしたい、という場合は依頼することができます。しかし、司法書士が受任した場合も、証人として一緒に法廷に来てもらうことになります。

13.司法書士に依頼した場合の費用を教えて下さい。
→実費については案内済みです。他は以下の通りです。
・着手金 5万円(税別)
・成功報酬 主張が認められた金額の15%(税別)
・日当 1回につき15,000円(税別)+交通費実費