遺言執行者とは?〜必要性と、役割・権限〜

遺言執行者とは、遺言の内容を実現する人のことです。定めておくことで遺言の内容を実現する上で手続上、大きな差がでることがあります。


「A土地を長男に遺贈する」旨の遺言書の場合、A土地を遺贈による登記名義を変更する際に必要な印鑑証明書の数

遺言執行者がいる場合…遺言執行者のみ。
遺言執行者がいない場合…相続人全員の印鑑証明書

このように、大変な違いが出てきます。この例のように、「長男に遺贈する」という内容であれば、もし一人でも長男にA土地を遺贈することに反対な相続人がいた場合は、印鑑証明書をもらうことができず、長男に登記名義を変更することができなくなります。最終的に、遺言の内容に基づき、判決をもらうことで、A土地を長男名義にすることができますが、大変な労力と費用がかかります。

もし、遺言書で遺言執行者がいる場合、遺言執行者の印鑑証明書のみがあれば、長男名義に、スムーズに名義を変更することができます。

・遺言執行者の必要性

遺言の内容によっては、必ず遺言執行者が必要な場合と、いてもいなくてもいい場合、遺言執行者が不要な場合があります。

必ず遺言執行者が必要な場合
@相続人の廃除およびその取消し
A認知
これは、いずれも遺言執行者が必要です。遺言書で@、Aの内容を定める場合には、必ず遺言執行者の選任も遺言書に記載しておきましょう。なお、遺言執行者を定めていない場合は、相続人が家庭裁判所に請求することで、遺言執行者を定めることができます。

遺言執行者がいてもいなくてもいい場合
@遺贈
A遺産分割方法の指定
B祭祀承継者の指定
これらは、遺言執行者がいることで、手続がスムーズになりますが、どうしても必要というわけではありません。

遺言執行者が不要な場合
上記以外の全てです。遺言執行者が不要というわけではなく、遺言の内容に基づいて執行すべき事柄がない、ということです。

<例>
遺産分割の方法の指定
遺留分減殺の方法の指定


遺言執行者はとくに誰でも構いません。多くは、遺贈を受ける人(受遺者)がなる場合がほとんどです。

・遺言の変更、撤回
遺言書は、いつでも内容を変更することができます。方法は、遺言書を書くことでできます。

<例>
平成18年1月1日に、「A土地は長男に相続させる」という遺言をかき、平成18年2月1日に「A土地は次男に相続させる」ともう一度遺言を書くことで、遺言の内容を変更することができます。

なお、遺言書の変更は、様式を問いません。例えば、公正証書遺言で作成した遺言書を、自筆証書遺言で変更することも、その逆も可能です。

しかし、公正証書遺言で作成した遺言を自筆証書遺言で変更した場合、その自筆証書遺言がきちんと法律上の要件を満たしていないと、公正証書遺言の内容のまま、遺言が執行されます。また、要件を満たしていたとしても、変更によって不利益を受ける人から、遺言の効力について争いになることもあります。

<例>
平成18年1月1日に「A土地は長男に相続させる」旨の公正証書遺言があり、平成18年2月1日に「A土地は次男に相続させる」旨の自筆証書遺言がある場合、A土地を手に入れ損ねた長男が、自筆証書遺言の効力を否定するために裁判を起こすこともあり得ます。


なお、遺言書を遺言者自ら破棄した場合は、その遺言を撤回したものと見なされますが、公正証書遺言により作成された場合、原本は公証役場に保管されていますので、撤回したものと見なされることはありません。

また、遺言の内容と食い違う行動をすることで、結果的に遺言書を変更、撤回することもできます。

<例>
遺言書に「A土地を長男に相続させる」という遺言書を作成しておきながら、遺言者自らA土地を次男に贈与した場合は、遺言を撤回したものと見なされます。

 
 
 
 

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