債務整理の基礎知識 利息制限法と任意整理 〜消費者金融は高利息である〜

1.消費者金融は、高利息である

よく街角でティッシュを配っています。CMもガンガン放映されております。電車の広告でもよく見かけます。一昔前は、消費者金融に借金に対して抵抗感があるのが一般的でしたが、最近は、これらの影響で、抵抗感なく借りることができる世の中になっておりました。

では、よくある消費者金融の利率を見てみましょう(2006年時点)。

レイク     実質年利29.200%
アイフル    実質年利28.835%
武富士     実質年利27.375%
アコム     実質年利27.375%
ゼロファースト 実質年利27.000%
プロミス    実質年利25.550%

仮に、単純な例ですが、100万円を年利29.2%で借りるとしたら、129万2,000円の返済になります。これは、とんでもない数字である、という認識が、消費者金融を利用している方にどれだけあるのでしょうか?

借り手側としての立場の弱さから、諦めてこの高利息に甘んじている、と私は思っていたのですが、債務整理手続を実際にしていく中で、これらが高利息である、という認識が無いことにはじめて気づき、驚愕したので、ここで基本を確認しておきます。

2.利息制限法

債権額が10万円未満(〜99,999円) 年20%まで
債権額が10万円以上100万円未満(100,000円〜999,999円まで) 年18%
債権額が100万円以上(1,000,000円〜)年15%


これが利息制限法の上限です。利息制限法を超えた部分については無効です。払ってしまった分は元本に充当することができます。充当したうえでもあまりが出た場合は、不当利得返還請求ができます。

また、遅延損害金の上限は、上記利率の1.46倍までとなっております。

3.利息制限法引き直し計算

例 平成16年1月1日に60万円を借り、翌月より毎月3万円ずつ返済していく場合。

仮に、29.2%の利息に基づくいて返済していくと、平成18年5月1日で完済になります。
利息制限法にもとづいて、年利18%で返済していく場合、平成18年1月で完済になります。

ですので、29.2%の利息で請求されていたものを利息制限法に引き直して計算した場合、平成18年5月1日時点で約12万円の過払いとなります。


多重債務法律相談申込フォームは今すぐこちらをクリック願います。


利息制限法に基づく計算例

取引日 借入額 返済額 日数 利率 利  息 元金
返済額
残元金
H16.01.01 600,000     18% 0   600,000
H16.02.01   30,000 31 18% 9,172 20,828 579,172
H16.03.01   30,000 29 18% 8,282 21,718 557,454
H16.04.01   30,000 31 18% 8,522 21,478 535,976
H16.05.01   30,000 30 18% 7,929 22,071 513,905
H16.06.01   30,000 31 18% 7,856 22,144 491,761
H16.07.01   30,000 30 18% 7,275 22,725 469,036
H16.08.01   30,000 31 18% 7,170 22,830 446,206
H16.09.01   30,000 31 18% 6,821 23,179 423,027
H16.10.01   30,000 30 18% 6,258 23,742 399,285
H16.11.01   30,000 31 18% 6,104 23,896 375,389
H16.12.01   30,000 30 18% 5,553 24,447 350,942
H17.01.01   30,000 31 18% 5,365 24,635 326,307
H17.02.01   30,000 31 18% 4,988 25,012 301,295
H17.03.01   30,000 28 18% 4,160 25,840 275,455
H17.04.01   30,000 31 18% 4,211 25,789 249,666
H17.05.01   30,000 30 18% 3,693 26,307 223,359
H17.06.01   30,000 31 18% 3,414 26,586 196,773
H17.07.01   30,000 30 18% 2,911 27,089 169,684
H17.08.01   30,000 31 18% 2,594 27,406 142,278
H17.09.01   30,000 31 18% 2,175 27,825 114,453
H17.10.01   30,000 30 18% 1,693 28,307 86,146
H17.11.01   30,000 31 18% 1,316 28,684 57,462
H17.12.01   30,000 30 18% 850 29,150 28,312
H18.01.01   30,000 31 18% 432 29,568 -1,256
H18.02.01   30,000 31 0% 0 30,000 -31,256
H18.03.01   30,000 28 0% 0 30,000 -61,256
H18.04.01   30,000 31 0% 0 30,000 -91,256
H18.05.01   30,000 30 0% 0 30,000 -121,256


年利29.2%に基づく計算例

取引日 借入額 返済額 日数 利率 利  息 元金
返済額
残元金
H16.01.01 600,000     29.2000% 0   600,000
H16.02.01   30,000 31 29.2000% 14,880 15,120 584,880
H16.03.01   30,000 29 29.2000% 13,569 16,431 568,449
H16.04.01   30,000 31 29.2000% 14,097 15,903 552,546
H16.05.01   30,000 30 29.2000% 13,261 16,739 535,807
H16.06.01   30,000 31 29.2000% 13,288 16,712 519,095
H16.07.01   30,000 30 29.2000% 12,458 17,542 501,553
H16.08.01   30,000 31 29.2000% 12,438 17,562 483,991
H16.09.01   30,000 31 29.2000% 12,002 17,998 465,993
H16.10.01   30,000 30 29.2000% 11,183 18,817 447,176
H16.11.01   30,000 31 29.2000% 11,089 18,911 428,265
H16.12.01   30,000 30 29.2000% 10,278 19,722 408,543
H17.01.01   30,000 31 29.2000% 10,131 19,869 388,674
H17.02.01   30,000 31 29.2000% 9,639 20,361 368,313
H17.03.01   30,000 28 29.2000% 8,250 21,750 346,563
H17.04.01   30,000 31 29.2000% 8,594 21,406 325,157
H17.05.01   30,000 30 29.2000% 7,803 22,197 302,960
H17.06.01   30,000 31 29.2000% 7,513 22,487 280,473
H17.07.01   30,000 30 29.2000% 6,731 23,269 257,204
H17.08.01   30,000 31 29.2000% 6,378 23,622 233,582
H17.09.01   30,000 31 29.2000% 5,792 24,208 209,374
H17.10.01   30,000 30 29.2000% 5,024 24,976 184,398
H17.11.01   30,000 31 29.2000% 4,573 25,427 158,971
H17.12.01   30,000 30 29.2000% 3,815 26,185 132,786
H18.01.01   30,000 31 29.2000% 3,293 26,707 106,079
H18.02.01   30,000 31 29.2000% 2,630 27,370 78,709
H18.03.01   30,000 28 29.2000% 1,763 28,237 50,472
H18.04.01   30,000 31 29.2000% 1,251 28,749 21,723
H18.05.01   30,000 30 29.2000% 521 29,479 -7,756


多重債務法律相談申込フォームは今すぐこちらをクリック願います。

4.任意整理とは?

多重債務に陥る方は、大抵一社ではなく、何社からも借金をしています。ですから、私たち司法書士が債務整理手続を受託した場合、まず受任通知をします。

受任通知をすると、一切の取立ては一旦ストップします。また、返済もストップすることができます。この時点で、各社に取引明細を全て発行してもらい、29.2%の利息で計算されていたものを、全て18%に引き直します。

18%に引き直した結果、借り入れが長期にわたる場合は、大幅な借金の圧縮や、時には返済が終わっている借金すらあります。これは過払いですので、消費者金融業者に過払金の返還を請求して、他の消費者金融業者に対する支払に回すことができます。

利息制限法に引き直すことで、全体的に借金を減らすことができるので、毎月の返済額を減らして、借金で首が回らない状態から脱することができます。この手続を任意整理と言います。

任意整理は、一旦利息制限法に引き直し計算した上で、借金の額を確定し、消費者金融業者一社ずつ、司法書士が交渉して支払方法を決めていきます。合意に至れば、合意書を取り交わし、今後この合意に基づいて返済していきます。

交渉の中身としましては、
・従来の遅延損害金を一切カットする
・将来にわたっての利息をカットする
・分割払いの方法を定める
などがあります。

原則として、任意整理による支払期限は一般的に3年が上限です。3年内に完済できない場合は任意整理を取ることができず、他の方法(破産・民事再生・特定調停等)を取ることになります。

多重債務法律相談申込フォームは今すぐこちらをクリック願います。